虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
自分のことを『俺』ではなく『わたし』と言った。
睦月は僕達にまだ何か隠してる・・・とても重大なことを。
小さな顔、二重の切れ長の目、スッと通った鼻筋、どこか冷たさを感じる薄い唇。
そして、とても綺麗な顔立ちに似合わない濁った、闇しか映していない瞳。
そんな睦月がとても気になった。話を聞きたいと思った。
・・・いつか話してくれる日がきたらいいな。
これ以上聞いたら悪いと思い、僕は布団に戻った。
睦月は絶対死なせない。
-―――僕はそう心に決めた。
*藤堂side end*