ハンドパワー
「私の気持ちなんてわかんないくせに、そんなこと言わないでよ!!」
春さんを部屋から追い出そうとしたけど、春さんは出ていこうとしなかった。
「そりゃあわかんねぇよ!
ただの中学二年生の女の気持ちを読み取ることでさえ、精一杯なのに
お前の気持ちを読み取るなんて、もってのほか!」
ほらね、やっぱり。
ついに本性を表したよ。
「だったら、放っておいてよ!」
「それができないから言ってんだよ」
「何で!?」
「お前に後悔させたくないからだ!」