ハンドパワー

変に焦っている自分。

ボトッと、落ちた靴を見て安心した自分は、速攻で部屋に戻ろうとした。

でも…


「お帰り、温秘。
良かった。無事で。 早まった真似してなくて。

心配したよ」

ハルに声をかけられた。

ハルの優しい声が、妙に胸に刺さる。


でも…私ばっかり、いい思いしてたらいけないよね!!


あ、恵さん…

すぐに戻らないと…


「恵は帰ったよ。
そんなに顔色悪くしなくていいよ。

あ、そっか。

ゴメンね、温秘」
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