ハンドパワー
「温秘!勇人くんどうだった?」
「どうだったって…
なんとも思わないよ。
蘭は何を思ったの?」
「あの子、結構よくない?
そう思ったんだけど…」
見かけをどうたら言われてもね…
私にはなんの害も与えられない。
「仲良く出来るといいね、蘭」
「あたしだけ仲良くしてもつまんないよ
温秘もだよ!」
「勘弁してよ」
このときまでは転校生の事で、笑うことはできた。
しかし… これからはそうはできなくなるのだった。
「じゃあね、温秘!
また明日も来るんだよ!」
「わかってるって。
バイバイ」
いつもの角で、別れる私。
あと少しで家に着くところだった。