ハンドパワー
こいつ…
おかしいよ…
本当どうしちゃったの?
いくら敵でも、相手は私と同じ人間。
同じ感情を持っている。
それなのに何でそんなひどいことが言えるの?
罪悪感とかないの?
私は本気でこの人のことが心配になってきた。
「大丈夫?」
「あ?」
「勇人も人間でしょ?
それなのにどうして… そうなっちゃたの?
どうして人間として最低なこと言ってるのに、笑ってられるの?
おかしいよ」
私はできるだけ優しく言ってみた。