ハンドパワー
そして私は春のベッドの中に入った。
でも春はなぜか入らなかった。
きっとなにかやり残した作業でもあるんだろう。
机に向かってなにかをしていた。
私が気にすることでもないか。
そして私は眠りについた。
しかし眠れない。
寝返りを打つ。
その時、春がベッドに入ってきた。
私は咄嗟に目を瞑った。
「温秘起きてるか?」
春に声をかけられた。
本当は返事をせずに、寝たフリを続行しようとした。
しかし、すぐに眠れる自信がなかったため、返事をすることにした。
「起きてるよ」