唯一無二のひと



朝日山学園入所一日目。

夕飯が終わり、秋菜は他の子供達と食堂兼談話室で、テレビのお笑い番組を見ていた。


いつも見ている番組なのに、笑えなかった。つまらなかった。

母の元に帰りたかった。



『お前、竹内秋菜だよなー』


いきなり、同い年くらいの男の子が秋菜の向かいの席に座り、身を乗り出して話しかけてきた。



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