サヨナラ=愛
*2
目が覚めた次の日には
瞬からの返信はなかった………
っと、今何時だろ…
不意にスマートフォンを眺めるけど…
時計が表示されていない。
嫌な予感がよぎる。
机にあるリンゴ型の時計を見る。
冷たい汗が流れてくるようだった。
「やばい!!」
どたどたと階段を駆け降りる。
やっぱり……
時計は8時少し過ぎを指している。
今日は日曜日。
学校休み…だけど!
部活!!!
あたしは急いで練習着に着替える。
朝ごはんは一口も口にせず
テニスのラケットケースを手にとる。
「行ってきます!」
お母さんの声が小さく聞こえたけど
そんなの聞いちゃいられない!
自転車にまたがり
力いっぱいこぎ始めた。