太陽と月



さっき朝ごはんを食べた私には勉強意外にすることがない。


毎日図書館に通っているけど、今から行くには早すぎる。


「月花、おはよう」


毎朝私への挨拶を欠かさないお兄ちゃん。


お兄ちゃんは自覚のないシスコン。


でも、ちゃんと彼女はいる。


でも、いつも“月花より大事なものなどない!”って言ってる。


「おはよー…」


暑すぎて返事も弱くなる。


「月花!?熱があるのか!?」


それまでドアから顔だけ覗かせていたお兄ちゃんが部屋の中に駆け込んで来る。


熱なんかないって…。


そんな想いも虚しくお兄ちゃんは既に私のおでこに手を当てている。



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