太陽と月
図書館

月花side




駐輪場で一緒になった同い年くらいの男の子。


きっと私に譲ってくれるつもりだったんだと思う。


でも、今日はどこもいっぱいで、場所がなかった。


2人でスペースを作ってなんとか駐輪した。


で、必然的に私は彼と一緒に図書館に入るところ。


私実は女子高で、普段話す男性といえばお兄ちゃんとお父さん。


お兄ちゃんは大学2年生だから、高校生の男子と話すことはまずない。


あ…勝手に“高校生”って決めつけちゃった。


「あの…」


私はゆっくり彼を見上げる。


私も彼も小柄なんだけど、それでも身長差は15センチくらいある。


「はい…?」


彼もゆっくり私を見下ろす。





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