太陽と月
「あ…いや。父の実家が近くなんです」
彼女こそこの辺に住んでるんじゃないか?
「そうなんですか。私はこのすぐ近くに家があります」
“そうですか”って言おうとしたら、彼女に話しかける女の子を見つけた。
中学生くらい?
少し色が黒くて、活発って感じ。
「いとこの志乃です」
「阿部志乃。小学4年生です」
ん?
“小学4年生”?
悠樹と一緒じゃん。
「兄ちゃん、野菜全部揃ったよ?」
悠樹がピーマンを持って戻ってきた。