太陽と月



スーパーを出てもう少しでばあちゃんの家。


そう思ったのに、悠樹が立ち止まる。


「…悠樹?」


悠樹は今朝と同じ顔をしている。


また胃痛か?


「うん…大丈夫だよ」


全然“大丈夫”って顔してないのに無理する悠樹。


「ほら…乗れよ」


悠樹の前に背中を向けてしゃがむ。


でも悠樹は乗らない。


「悠樹!痛いんだろ?お腹が」


そう言うとやっと乗ってくれた。



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