太陽と月



「悠樹のこと任せっきりで…」


母さんまで泣きそうになってる。


「別に…弟だし当然だろ?」


これは本音。


弟のことを心配したり面倒見たりするのは当然だろ?


「ってか、母さん泣いたら悠樹辛いよ?」


悠樹は眠ってしまったけど、人の気持ちに敏感だ。


だから余計にストレスが溜まってしまう。


このまま母さんが泣き続けたら悠樹は絶対起きる。


昔からそういう子だ。


「そうよね…ありがとう」


「俺と悠樹ここで昼食べて良い?もしあれだったら姉ちゃんも…」


部屋を出ようとしている母さんに声をかける。


「うん、分かった」


パタン…



< 75 / 90 >

この作品をシェア

pagetop