太陽と月



ガラ…


「兄ちゃん!」


1番奥のベッドの悠樹が嬉しそうな声を上げる。


他の子供たちも俺に挨拶をしてくれる。


「こんにちは!」


俺も返事をしながら悠樹の所に向かう。


「どうだ?」


「ん?暇!」


そうか…暇か。


そうだろうと思って…


「ほら…」


俺はクロスワードを買ってきたんだ。


「ありがとう!」


心から嬉しそうな顔をする悠樹。


お前はもっとわがままになれよ。



< 77 / 90 >

この作品をシェア

pagetop