シークレット?スキャンダル!
「それより、その紙袋なに?」
「あ、これは今日学校で作ったマドレーヌ!食べる?」
「飯食った後に食べる」
料理はできないのに、お菓子作りだけはできる雅。
「綾斗…」
「ん?」
「…なんでもない…」
なんでもないような顔じゃねぇんだけど…。
「なんかあったのか?」
「あ、うん…いや、なにも…」
どっちだっつーの。
「綾斗…」
ソファーに座ってた俺の隣りに来るや否や、俺に寄り添ってきた。
今までだったら、絶対あり得ないこと。
おいおい、調子狂うぞ。
「雅?」
「あ、あたし…」
「ん?」
「クイーンの専属にならないかって言われた……」
「え?うん?」