シークレット?スキャンダル!
「もう、時間のようだな」
「…また、行くの?」
「ああ。次の帰国は半年後かな」
「そっか、」
せっかく久しぶりに会えたのに、もう帰っちゃうのか…。
「そういや、“Rêve”だったか。あの曲のピアノ伴奏。確かあれは…」
「ん…?」
「いや、なんでもない」
「うん…?」
「みなさんも、終わったばかりなのに邪魔をしたね。綾斗くんも。ご両親によろしく言っておいて」
「はい、」
そう言ってお父さんは楽屋を出て行った。
「やべぇー!いつ見ても天音の親父さんには緊張する」
「でも、よかった。親父さんには認めてもらえたようで」
「うんっ…」
「つーか!綾斗!おせぇから!」
緊張がほぐれたのか、みんな騒ぎだした。