シークレット?スキャンダル!
でももう、我慢の限界だったんだもん。
パパに対しても、自分自身に対しても。
「体調は大丈夫か?」
「…うん、」
「…………」
「…………」
「はぁ…。怒らねぇから、顔あげろ」
「やだ…」
「やだじゃない」
「やだだよ…」
だって、ものすごく泣きそうなんだもん。
泣き顔を見られたくない…。
「いいから向けって」
「っ!?」
そう言って綾斗はあたしの顎を掴み、無理やり顔をあげさせる。
綾斗とは至近距離…。
「いいか、よく聞け」
「や、やだ……」
「誰も雅が完璧に演技できるなんて思っちゃいない。初めて映画に出るような奴が演技完璧なわけないだろ、普通」