あなたの心にいる人は… (完)
あまりに急すぎる


目の前を手術着の廉が走っていった


オペ室の前の椅子に座るとき廉は私の手をぎゅっと強く握ってくれた


そしてお守りがわりにと廉の結婚指輪を私の親指にはめていった



お母さんが声をあげて泣いてる


なのにその声が聞こえない




目にうつるものすべてがモノクロ




そして願うのは、、、




お父さん、、、死なないで、、、
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