あなたの心にいる人は… (完)
「ある人を好きになったの、、、」



「ある人?」



「家庭のある人、、、」



「でもだからって、、、」



「葵には分からないわ。私は小さいときから見えないプレッシャーを感じてきた。ちゃんとやらなきゃ、ちゃんと生きなきゃ、失敗しちゃいけない。長女だから、、、跡取りだから、、、。」


お姉ちゃんは声をあらげた


「まわりからぎゅうぎゅう押されて苦しかった。息ができなかった。」


「、、、」


私が何も言えなくなると廉が口を開いた


「全部、嘘だったのか?まわりにぎゅうぎゅう押されて、本当の自分は押し込めて。全部嘘だったのか?俺に言ったことも、俺に見せた姿も偽りか?」



お姉ちゃんは嗚咽しながら泣いた


しばらくして言ったのは


廉の目を見て言ったのは


お姉ちゃんの本心だと思った
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