あなたの心にいる人は… (完)
お色直しで会場をでるとふとため息がもれる


「そんなに嫌か?」

「そんなことは」


私に低い声で語りかけるのは他の誰でもない私の夫


高瀬廉


「嫌なら式はあげなくてもよかった」

「……そんなこと言わないでください」

「ならため息なんてつくな」

廉は冷たく言い放ちさっさと自分の控室に歩いていく
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