あなたの心にいる人は… (完)
「葵」


その声は夢かと思った


「こんなところで寝たら風邪ひく」


冷たくそういいはなち目の前を横切るのは


他の誰でもない


廉だった


起き上がろうとするとまた激痛が走り


「うっ…」


思わず出た声にしまったと思った


案の定


冷たい足音が近づいてくる
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