あなたの心にいる人は… (完)
「怒るぞ?」


そういいながらも廉は全然怒った声じゃない


「最後だから、、、」


「葵がいい」


廉はオムライスを見たままそう言った


「ありがと。これで頑張れる」


私の目からまた新しい涙が溢れたとき


廉は顔をあげた



「じゃあ俺も」


「へ?」


「これから治療とか手術とかたいへんだとおもう。辛いことも苦しいことも増えると思う。」


「うん。」


「でもどんなときも、葵のそばにいるのは俺でありたい。他の誰でもない。俺を隣にいさせてほしい。」


涙が々に溢れだすのに


廉がちゃんと見れないくらい


また新しい涙が溢れる
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