あなたの心にいる人は… (完)

せっかく止めた涙がまた溢れる


「そんなに喜んでいただけると私もうれしいです。作った甲斐がありました」


廉……


こころがいたいよ……


廉のことが好きすぎて


こころがいたいよ


いっそ嫌いになってしまいたいのになんで廉もお姉ちゃんもそうさせてくれないの？


「食べよう」


廉に言われて食べ始めたオムライスは涙でちょっぴりしょっぱい


私は自分の気持ちをたちきりたくて無理やり詰めこんだ


「無理しないでください」


私のただならぬ雰囲気になにかを感じたようで毅が私の顔を覗きこむようにしている


廉も手を止め私のことを見てる


でもそんなの関係ない


ただ気持ちをたちきりたい一心で手を動かす


とっくに限界は越えてる