*片思いfiction*
先輩は、そういうと私の手を引っ張って行った。


後ろの方から、優子の声援と、
先輩のファンのこの嘆き声が聞こえる。

先輩、特別扱いしないでください。
そんなことされると、ドキドキするから。


ーーー先輩が、私を好きだって、勘違いしてしまうから。




「せっ、せんぱい。」


そう呼びとめようとしても、先輩の手を引く速さは止まらない。

手が、熱くなるのわかる?
手汗かき始めちゃったのわかる?

先輩が、私の手を握るから。
先輩が、私の手を引っ張るから。

それだから、私はドキドキしてしまうんだ。
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