*片思いfiction*
「で?何か、俺に話って。」


先輩は、屋上に着いたかと思うと、いきなり手をはなした。


もうちょっと、手を握っててほしかった。

さっきまでは、離してほしかったのに、こう思うのはどうしてだろう?

先輩が、好きだから。
それだから、欲張りになってしまうんだ。



「俺のことが好きだとか、そこらへん?」



先輩は、無表情で、そう言った。

面倒くさそうな、どこかさびしそうな。
不思議な顔をしてた。


ドキドキする気持ちが、少しおさまった気がする。
告白しようと決心がついたような気がする。

うん、大丈夫だ。
一世一代の、大イベントだ!!




「せっ、先輩。
ずっと、好きでした。第2ボタン、もらえませんか?」
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