*片思いfiction*
これは幻なんでしょう?
これは夢なんでしょう?

それなら、さっさと覚めてよ。

目を開いた瞬間、涙があふれてきた。



「おい、なんで泣いてんだよ?」



私から、唇を離すと、涙を先輩の手でぬぐいながら、そう優しそうに聞いてきた。



「期待しちゃうから...!!
意味もないのに、そうキスしないでください!!」



そう言うと、寂しそうな笑みを浮かべた。



「ねぇ、俺、本気なんだけど。
お前のことが、好きなんだけど。


だから、第2ボタンあげるんだよ。」



先輩は、そういうと、私を抱きしめた。

桜の花びらと、においと、第2ボタンを渡しながら。




*end*
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