あたしの甘ーい幼なじみ
「……だよ」
「え?」
「あたしには、主役なんて無理だよ…」
できないよ、こんな大役
「……羽衣子」
「…うん?」
「俺がいるから、大丈夫だ」
―――え
真剣な瞳が、あたしを見つめる
「………ん」
ただそれだけなのに、どうして勇気付けられちゃうんだろうね
「よーし。じゃ、役作りのために本借りて帰るか!」
「えー?やだよー」
「やだじゃねぇ、行くったら行く!ほら帰るぞ」
「えっ、ま、待ってっ!」
引っ張られるようにして、終聖のあとをついて行く
終聖のペースに巻き込まれたあたしは、これからどうなっちゃうんでしょうか?