あたしの甘ーい幼なじみ
「なぁ羽衣子」
「うん?」
「キスしよっか」
気づけばもう、夕暮れ時
辺りはオレンジに染まっていた
「ななな…っ!?」
ぽぽぽと赤くなる頬
「なに、いや?」
「い、いやじゃないけど…」
「じゃなかったら、なに?」
俯く羽衣子
「………」
「羽衣子?」
「は、恥ずかしいもんっ…」
瞳を潤ませて俺を見る
――――馬鹿
「お前それ、反則」
「えっ……んっ」
柔らかい唇にキスを落とすと、幸せな気持ちが広がるのがわかる
「しゅ……っんっ」
それは俺が本気で、こいつのことが好きだから
羽衣子の笑顔も怒った顔も泣いた顔も、俺以外には見せたくない
離したくない
絶対に離さない