あたしの甘ーい幼なじみ
熱、出ちゃった
終聖side
「……終わった…終わったぁぁぁ」
俺の隣で伸びをする女
「なに、100点の自信あり?」
「っあ、あるわけないじゃんか!」
「なんだよ。人が教えてやったのに。」
何の自信だよ
まさか取れてないなんて言わないよな
「……あー…っと赤点はしっかり取ってない。大丈夫!」
なんだよそれ
「は、っておいどこ行くわけ?」
「職員室!」
そう言うと、慌てるように羽衣子は教室を出て行った
なんだよ、それ
あいつ
「大丈夫か…?」
それより――…
馴染んできたな
俺は着ている新しい制服を手にとった
羽衣子を通して清瀬から貰ったこの制服
そのおかげで俺はすっかりこの学校に、この町に馴染んできた
「――よし。俺も行くかな」
そう呟き、俺も教室を出た