あたしの甘ーい幼なじみ
あれ、なんか変じゃないか?
教室に戻る途中の廊下
俺を見る女の子達の顔も、すれ違う人たちの顔もよく見えない
なんか
周りが動いて見える気がするんだけど…
フラついた足取りで、なんとかD組の教室にたどり着く
「終聖?」
聞き慣れた声
あ、羽衣子だ
「もーどこに行ってたの?待ってたんだよー」
「悪い悪い」
あー…声がこもって聞こえる
「え?じゃあ帰ろっか」
「そうだな………」
鞄を取って……
って、あれ?
「え…っちょ、っ終聖!!?」
体が傾き、視界がぼやけていく
あー…だめだ
ごめん羽衣子
そのまま俺は意識を手放した