あたしの甘ーい幼なじみ



「……大丈夫?」


―――え?

頭の上から聞こえた声に、顔を上げる


ふわっと香る甘い香り

クセのあるミルクティー色の髪に、青い瞳


差し出された手


なっ…え…




だれ!!?


見たこともない男の子



「ほら、手」


「えっ?あ、は、はい」


言われた通りに差し出すと、ゆっくりと体が起こされる


「大丈夫?ケガしてない?」


「あ、はい大丈夫…」


「血、出てる」


「え…」



あたしの傷を見て、男の子が顔を歪めた



そ、うだった


擦りむいてたんだ




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