あたしの甘ーい幼なじみ




「―――次。結城」


「は、はいっ」





順番に名前が呼ばれていき、あたしの番がきた



差し出された白い紙を無言で受け取る



これ、数学だよね


すーはーと深呼吸



一番教えてもらったのが数学だもん。

終聖があんなにがんばってくれたんだし




いい点だよね?


冷静に、冷静に


ゆっくりと紙を開く







「数学、平均点は63だ。30以下は追試な」




―――はっ?





バッと先生を見る
ちょっとちょっとみなさん?

平均点が高すぎやしませんかい?




「なんだ結城?不満か?」


「…っえ?いいえ。滅相もないです!」






何でこういうときだけ目が合うのー!



気を取り直して



開きます!






……ドキドキ



――――ったぁ!




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