あたしの甘ーい幼なじみ



ガバッ


「あーこんなとこにいた!」


え……?



「ライアンくん!?」



白い肌には泥、ミルクティー色の髪には葉っぱや枝が付いている

――ジャングルから抜け出してきたみたい



「ミシェルが逃げ出しちゃってね。参ったよー」


泥まみれなのに笑ってる
なんだかライアンくん見てたら和むなぁ



「葉っぱ、付いてるよ」


「え?あぁごめんねー」


「制服も汚れちゃってるけど?」


「大丈夫だよこんなの」


パンパンと制服を叩く


あはは、そっか



「そうだ羽衣子ちゃん」


「なぁに?」


「どうしてこんなとこにいたの?」


「え…」



どうして?そんなの…


とっさに上履きを体の後ろに隠した


「ちょっと…1人になりたくて」


「1人に?」


「うん。」


「ウソじゃない?」


「ウソじゃないよ」



1人になりたかったのは本当だから、ウソはついてない



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