あたしの甘ーい幼なじみ



「そうなんだ。僕はミシェルといるほうが落ち着くんだけどなぁ」


「そうなの?仲良しなんだね」


ライアンくんとミシェルちゃん、なんだか似てる

仲良くなると見た目も似ちゃうのかな



「2年になるかな。僕が初めて日本に来たときからだから。」



ライアンくんが目を細めた



「初めて日本に来たとき?」


「うん。中学校3年生のとき。中学校はここじゃないところに通ってたんだけど」


「だけど…?」


「中途半端な時期だったから友達と馴染めなかったんだ。そんな僕に、初めて友達ができたんだ。」


「その子がミシェル?」


「ううん、違う。その友達が進めてくれたんだよ。ミシェルを飼うこと」



ライアンくんがミシェルちゃんを撫でると、ゴロゴロと喉を鳴らした





「じゃあその友達っていうのは…?」


「高校に入ると同時に別れちゃったけど。それからしばらくして彼の学校の同じ部活だったっていう子から、彼が転校したことを聞いたんだ」


「え…?」


「僕も転校が決まってたんだけど。ショックだったな。初めて出来た友達だったから」



そう言ってライアンくんは遠くを見つめた


ミルクティー色の髪が風に揺れる



「ライアンくん帰ろう」


「……うん」



なんとか掛けた声に、ライアンくんが微笑んでくれた





< 375 / 536 >

この作品をシェア

pagetop