あたしの甘ーい幼なじみ



「嬉しいなー終聖とのお昼ご飯」


「うげ、くっつくな。っていうかミシェルなかに持って入んな」


「いいじゃーん」




なんだかんだ楽しそうじゃん


2人の姿を笑顔で見送った





「終聖、ここの生活には馴れた?」



カレーライスを食べながら、ライアンが俺を見た


「それはお前のセリフじゃないか?」


お前のほうがここでの生活短いんだし


「まぁそうだね。でも心配で。終聖も、俺と同じだから」


「………」



同じ、か


「まさかこんなとこで会えるとはね。こっちにいるとは聞いてたけど」


「聞いてた?」


「うん。あれはたしかー…前の学校のハンド部の子かな」




とんかつを食べようとしていた箸が止まる



「…終聖?」


「そいつ、何か言ってたか?」


「え?ううんなにも。ただ終聖はもういないんだって言ってた」


「…そっか」


「なにかあったの?」


「別に」





コップの水を一気に飲み干す



何もなかった?

なかったんじゃない
消してしまったんだ



それで―――…


ここに逃げてきたんだ








< 380 / 536 >

この作品をシェア

pagetop