あたしの甘ーい幼なじみ



「やったっ♪これで…終聖とも仲良くなれたな!」


「そうだな」


まだ馴れないからか名前の出だしにつまずいた


変なやつ

この町の人はみんな――…


「そういえば‘終聖’ってどういう意味で名付けられたの?」


「え?意味?」


「そ、名前の。俺は光だからみんなを照らしてあげられる存在になってほしいって願いが込められてるんだってー」


光か

願い通りに育ってんじゃん

名前の意味、

そんなこと考えたことなかったな


でも


「聞いたことあるな、名前の由来」


俺がまだこの町にいたときに綺麗な星空の下で



「なになに?」


「…俺が生まれたのが残り5分のクリスマスだったから」


「……?」


「聖なる夜が、終わる日」


だから‘終聖’


「小さい頃はこの名前が大嫌いだった」


「どうして?」


「クリスマスが終わる日になんて、生まれたくなかったって。子どもながらの意地だよ」


みんなの幸せのなかで生まれることができなかった



「でも子どものころは、なんでしょ?」


「うん――そうだな」


今は嫌いじゃないんだこの名前も



だっていつも――…


あいつが呼んでくれるから




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