あたしの甘ーい幼なじみ
『寂しいなら寂しいって、素直に言え』
「え……」
『じゃなきゃ俺も言えないだろ?』
重なった声は、騒がしい街の中でもはっきりとあたしの耳に届いた。
「えっ、終聖……?」
『寂しいんだろ、羽衣子』
「う、うん」
『だから――……会いに来た』
……え?
そこで、あたしは持っていた携帯を落とした。
キラキラ輝く街は、クリスマス一色。
今日は終聖がこの街を出て二度目のクリスマス。
あたしの隣にいないはずの彼が、あたしの目の前に立っていた。