あたしの甘ーい幼なじみ




「……うそ」



涙の引っ込んだあたしは、終聖をまじまじと見る。



「うそじゃないよ、羽衣子」




あのころと何一つ変わらない、笑顔の終聖。




「だって、電話……なんであたしがここにいるって……」




わかるはずないのになんで。




「あぁ……それは光とか清瀬とか、ライアンとか?」



「へ?」



「俺がいない間、羽衣子のことを毎日報告してくれてたんだ」



「えぇ!?」




みんなが!?うそ!!




「羽衣子が何してたとか、どんなことで笑ってたとか、失敗したとか。……泣いてたとか」




そう言った終聖と目が合った。



終聖……?



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