先生の彼女




「ちゃんと、いってくれないとわかんないよ~…!!」



先生のスーツの裾を


キュッと掴む。





すると―――…………




グイッ………



裾を掴んでいた手を


引っ張られて


壁についていた背中が離れて


代わりに先生の腕の中に収まった。




「きゃっ……せん……せぃ?」




軽く顔をあげて


先生の顔を見上げる。





「いーか? 一階しか言わねぇからちゃんと聞けよ?」



「うん?」





わけがわからないまま、


とりあえず頷く。






一呼吸おいて、






「襲うよ?………って意味」




と、耳元で囁いた。







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