先生の彼女




何も答えれないでいたら、



先生があたしを



なだめるように言った。





「前に付き合ってたヤツがいたとしてもそれは前のことだから……今は弥冬だけ」





泣きそうになるあたしの頭を



優しく撫でてくれる。






「先生……あたしから離れていかない…?」





「当たり前だろ」





「先生~…!!」





ついに泣いてしまった。




「ほら、泣くなよ…弥冬………」




「な………に……?」




「好きだよ……」





「………あたしもっ…好き……」






泣きながら言った瞬間ーーー…







チュッ……





優しく重なった唇。





その瞬間に止まった涙。





「………んっ……」





歯止めが外れたみたいに、




少しずつ深くなっていくキス。





< 64 / 196 >

この作品をシェア

pagetop