逃げた花嫁 21世紀編
「華!!」


押し殺した低い声で呼ばれた。


恐る恐る顔を上げると一瞬で目の前が真っ暗になった。


何が起きたか理解出来たのは私の素肌に竹君さんの手が入り激しく胸を揉まれた時。


何 何で怒ってるの?
全然優しくないキス…私を責めるようなキス
何度も向きを変えて激しく私の唇を求める竹君さんの唇。


私の舌が逃げるのを決して許さず絡まる竹君さんの舌。


私が息つく暇も与えてくれない。


意識が薄れる直前に声が発せた。


「竹君さん 苦し…。」


私の声で我に帰った竹君さん。


「華…悪かった…すまない」


私を自信のない切ない瞳で見詰める竹君さん。
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