逃げた花嫁 21世紀編
「華‥俺をそんなにいじめるな‥」


私を竹君さんは背中から抱きしめ私の首筋ぎりぎりに唇を近づけながら艶っぽい声で囁いた。


狡い‥確信犯です‥竹君さん‥。


このシチュエーションは私が絶対にNOと言わないと知ってやっている。


「華 俺 もう‥限界‥いいだろう‥華 チュッ」


竹君さんの右手が私のブラウスの下に忍び込み右の膨らみをわざと軽く撫でる。


「うっっ‥やっ‥」


「華はこれで満足か?」

耳元に息を吹き掛けながら囁く竹君さんは本当に意地悪。


早く…――早く!エレベータ…ー停まって―――。
私だって…あんっ…本当は我慢出来ない!


『チン ――階です』

ふぅ―開いた。


「こんばんは~」


同じフロアの人と挨拶を交わしエレベーターを降りた。


…………もちろんあの方も一緒です。


はぁ――困った…。

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