逃げた花嫁 21世紀編


『バタン』


着替えを終えて寝室から出てきた竹君さんの様子がおかしい。


ご機嫌斜め気味…。


「華………。」


口ごもったぼそぼそ声で聞き取れないです。

「どうされました?」

竹君さんに近づく私。

「あれはなんだ?」


トーンの低い声で聞く竹君さん。


「あれって?」


「あれだ!あれっ!!」

苛立ちながら私の寝室を指差した竹君さん。

「あっ!」


「〇井君……。」


クロ―ゼットの扉の裏に貼ってあるポスター……。

反対扉の裏は姿見にななっており、そこに立つと〇井君とツ―ショットで鏡に映る様になってる。


その他には〇井君の写真が入った写真立て。

そして枕元に置いてある〇井君のマスコット人形。


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