逃げた花嫁 21世紀編
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「おい兄貴!料理が冷めるぞ。まったく…」


俺は全く料理に手をつけず後ろのテーブルに座る2人連れの女性客の会話を一言も聞き漏らさないように聞き耳をたてていた。


国君が飽きれた顔で俺を見ながらワインを飲む。


「兄貴さぁ そんなに構えるなよ…。女の食事は長いんだし…。
おまけにククッ…話の内容はコロコロ変わるしさぁ…ほらっ ククッまた違う話をしてる。」


国君は肩を奮わせ笑うのを堪えながら隣のテーブルの女性客に視線を向けた。

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