《俺様的》彼女の手なずけ方
あたしは戦闘態勢に入った。




「葵ちゃん、顔が怖いです」




天音ちゃんに言われ、真顔に戻す。




「誰だろ、こんなことするの…くだらないよね」




「ホントにそうですわ。葵ちゃんがナル様のプリンセスになったのは、当然のこと。美と知識を兼ね備えた、正真正銘のお嬢様の証なのに」




そう言われると、胸が痛い。



あたしはお嬢様でもなんでもないからね。



プリンセスに選ばれたのだって、最初は腹いせにペット扱いされただけだし。










しばらくして授業が始まって、



ボーッと黒板を眺めていた……ら。



――ピシッ!!



「うぎゃっ!!」



こめかみを、なにかがかすめた。



痛かったのもあるけど、突然すぎて思わず声がでた。


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