《俺様的》彼女の手なずけ方
「へ~、お前か。正直だな、抜けろよ」




…へっ!?



天音ちゃんは泣きながらあたしの方へ走ってきた。




「葵ちゃん~!わたくしも、ナル様のプリンセスになりたいですっ。葵ちゃんの次の座はぜひわたくしに」




「天音ちゃん、この状況でよく手をあげられたよね…尊敬する」




ナルのことを知っているからこそ、恐ろしくて今は手をあげられなかった。











「さ~て…順番に、シめていくか」



ナルが楽しそうにして、一番端の生徒に歩み寄る。



すると、列の真ん中にいた男の子が悲鳴をあげた。



「俺っ……見ました!田中京子が、篠原さんの机に落書きをしているところを。今日だって、靴箱に泥を突っ込んでいて……」



まさか…京子さんが!?



昨日のトカゲのときも、落ち着いてるって思ったけど、やっぱり……。



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