《俺様的》彼女の手なずけ方
「なるほど…」



ナルは一番端の生徒にかけていた手をおろし、鼻で笑う。



京子さんが誰なのかは、一目瞭然だった。



それは、クラス全員が京子さんの側からサーッと離れていったから。



京子さんは目をつり上がらせて、さっきチクった男の子をニラんだ。



「ひどい言いがかりだわ。あたしがそんなことしたっていう証拠がどこにあるの?」



「見たんだ!!」



「でたらめ言わないでよっ!!実はあんたがやったことじゃないの!?あたしのせいにして、逃げようなんて……きゃっ!!」



京子さんが騒いでいたら、ナルが京子さんの腕を締め上げた。











「証拠なんて、必要ないだろ」



「いっ……痛いっ……」



そんな間にも、京子さんの顔が苦痛に歪む。



「素直に吐かないと、このまま使い物にならなくなるぞ」



綺麗な顔で笑っているナルに、恐怖心が増す。



「嫌ぁっ………うぁっ…やめて…」



「どうだ、弱い者イジメは楽しいだろ?抵抗しない相手に、ヒドいことをする…。まるで、コイツと出会う前の俺と同じだ」



そう言って、ナルはあたしを見た。



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