《俺様的》彼女の手なずけ方
「葵ちゃんはいつもまっすぐで、ナル様と対等に渡り合っていましたわ。羨ましい…。

わたくしなんて、ナル様に見つめられただけで…あぁっ、蛇に睨まれたカエルのようになにもできなくなりますの」



「そうなんだ~…あはは」



それと肉食とはちがう気がするけど、まぁ…良しとしようかな。



だって天音ちゃんってば、あたしが言っても聞かないだろうし。



「ナル様、一体どうしちゃったのかしら。あんなに葵ちゃんに夢中だったのに」



「夢中って、そんなことないよ。ナルは、ただあたしをからかってただけだよ。見て、現にアイツ楽しそうじゃない」



少し離れた場所にいるナルは、女の子たちと楽しそうに話していた。



あの中から、



2学期からのプリンセスが選ばれるのかな。








「って、あたし!しっかりして!!どーだっていいじゃないそんなこと」



「えっ!?どうでもいい?わたくしがナル様にこんなに恋焦がれているのに…」



涙目で訴える天音ちゃんに、つい失笑してしまった。



「笑ってゴメン、一体ナルのどこがいいの?アイツは性格も悪いし、横暴だし、ホントに最悪なんだから」


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