《俺様的》彼女の手なずけ方
「ナル様、葵ちゃんと仲直りしてください!プリンセスに忠誠を尽くすのがナル様のつとめなのに、こんな状況では納得がいきませんわ!」


こんな状況っていうのは、周りに女の子が群がってることをさしているんだと思う。


「天音ちゃんっ、だからもうあたしたちは…」


あたしが弁解しようとしたら、ナルがそれを遮った。


「もう、コイツをプリンセスにするのはやめたんだ。また2学期から、仕切り直しだ。

今は次期プリンセス候補を選んでいるだけのこと。それの何が不満なんだよ」


「ぷっ、プリンセスをやめた!?そんなの、前代未聞ですわ!ありえませんっ」


天音ちゃん、大興奮。


「プリンセスを決めるのも、指名から外すのも、全て俺の思うがまま。

俺がやめたと言えば、それで終わりだ」


ナルは無表情であたしを見ている。


だけのその顔は…


今までの冷たい表情じゃなくて、


なんだか悲しそうな顔にも見える。


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