《俺様的》彼女の手なずけ方
「ナルはこの子に騙されてる!どうして気がつかないの!?

調べたんだから。この子の両親は二流の企業に勤めていて、役職にもついていない。しかも、身分不相応なこの学園に入って、なにかを企んでいる」



「だったら……どうだって言うんだよ。お前の方がよっぽど貧しい顔をしてるよな。

俺は、コイツがこの学園に入ってきた理由なんて…どうでもいいんだよ」



「ナル!?」



「目的?そんなの、俺に出会うためだろ?」



「やっぱりこの子は計画的に」



「そうじゃない。俺とコイツが出会ったのは、運命だ」








ばっ……バカじゃないの!?



運命なんて言葉、よくそんな真顔で言えたもんだよ。



恥ずかしくなるけど、ナルの顔があまりに真剣であたしは目を逸らすことができなかった。




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